ミニチュア編み上げブーツができるまで(その1)

 

こんにちは。


今回は、もうすでに販売して数年が経っている作品ですが
『ミニチュア 編み上げブーツ』の製作工程を紹介したいと思います。

ただ、この作品を実際作った時に使ったスリッパ自体はすでに捨ててしまっていて、
実物大の型をとった紙は残していますので
一部実際のスリッパとは異なりますことを予めご了承下さいませ。

なんでスリッパ?はのちにご説明します。

 


それでは、はじまり、はじまり~

 


まずは、よく使っている道具たちをご紹介します。

 

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手前左から
鉛筆、菱目打ち、目打ち、デザインカッター、カッターナイフ、スクリューポンチ、割りばし(丸箸)、ピンセット、スリッカー、
へり落とし、糸切はさみ、絵筆、やすり、木槌

奥左から
待ち針、ロウ、打ち台

の他にもありますが、主にこの道具たちを使っています。


では、次は型紙作りです。

私は、靴の底の形は、スリッパを使っています。
靴作んのになんでスリッパ?と思われるかもしれませんが、これがまたちょうどいいんです(#^^#)

普段、私は健康スリッパを愛用してて、これがないと足が疲れる!
安いスリッパを買ってはダメにあれば買い替えるという生活習慣を送っています。

以前、高い健康スリッパを買ったんですが、丈夫なんですが、O脚の私は、ずーっと同じのを履いてると、スリッパ自体が
O脚仕様に変化していて膝が痛くなることがわかり、
安いのを買って、破れてくるころが変え時!と私にとっていいサイクルなのであります。

そんなゴミ箱行きのスリッパが形を取るのにもってこいなのです。
まずは、形。
このスリッパの形が、丁度、サボっぽい幅広な感じがとてもマッチしています。ぺったんこだから形もとりやすい!
スリッパも色々形があります。

 

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このように、紙に形をとります。
このスリッパは、編み上げブーツの型紙を作った時のスリッパとは異なります。

形を取ったら、使いたい大きさになるまで縮小コピーをします。

 

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この画像は、編み上げブーツの実際のスリッパの形をとった縮小コピーになります。

 

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切り抜きます。

 

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縦を中心に縦半分に折ります。 ライトにかざすと見やすいです。

 

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縫い線をひきます。中心にも印をつけておきます。

 

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上で付けた印から、菱目打ちで印をつけていきます。左右とも土踏まずあたりまでつけます。

 

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かかとの部分は菱目打ちではせず、目打ちを使って目分量で等間隔に印をつけます。

 

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なぜ、かかとは菱目打ちで印をつけないのかというと、かかとがダメではなく、カーブが急だからです。
ミシンでバッグやポーチなど作る時のカーブ部分もミシン目を細かくすると綺麗なカーブになるという方法をここで使っています。
細かくしないと六角形みたいにカクカクになってしまうからです。

 

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底の型が完成しました。

 

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厚めの革に型紙を写し、縫い穴も開けておきます。


次は、甲の部分を作ります。

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底と同じく縮小コピーをします。 底と同じサイズで縮小コピーをしないとダメです。

 

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つま先など不足部分を書き足します。

 

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縦に半分に折ります。ライトにかざすと見やすいです。

 

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底の部分と同じように真ん中から左右ともに菱目打ちで印をつけていきます。

 

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かかと部分を作る適当な紙を用意します。

 

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上の適当な長方形の紙を丸めながら、破れないように待ち針を使って、底の穴を貫通させ、下のゴム板まで突き刺します。
はい、待ち針何本か曲げてしまいました(;´・ω・)
要するに、洋裁のトルソー代わりです。

 

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同じように甲の部分も待ち針を突き刺します。

 

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横から見て、デザインを描きます。

 

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底の型紙に比べて、甲のつま先辺りが全体的に小さいので、少し大きく書き足します。

 

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横から見て描いた線を反対側にも写したいので、中表に半分に折り、描いた線の上をこすって写します。

 

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写りました。

 

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線をまっすぐ引いたり、縫い穴を整列させたり、細かく調整します。

 

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修正した線だらけになってわかりにくくなってるので、

 

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そろそろ半分に折って、はさみで切り抜きます。

 

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向かって右側の穴と革の端に縫い代がありません(-_-;)

 

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足りない部分を補う→型紙作るを繰り返します。 はい、心が折れていく過程です。

 

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なんとな~く、いい感じになってきました。ようやく、仮の型紙の完成です。

そうです! まだ 仮 なんです(;´・ω・)

長くなってきたので、一旦中断します。
続きは、(その2)で。